
- 2021年10月20日
ラモトリギンによる双極性障害の再発予防
今回は双極性障害の再発防止に関する論文を紹介します。 双極性障害は、生涯にわたってうつ病を何度も繰り返す精神疾患です。人生の中で長く付き合っていく病気です。双極性障害になると、うつ病だけでなく、躁病または躁状態といって活動的な時期も出てきますし、人によっては躁うつ混合状態といって喜怒哀楽が激しく情緒不安定な時期も出てきます。昔は、躁うつ病とも呼びました。 双極性障害の方は全人口の2%を超えるという報告もあるので、わりとメジャーな病気です。 しかし、当然ながら一生のうちに何度もうつ病を繰り返したい人はいません。治療して良くなったら、2度と繰り返したくないと思うのが普通です。 双極性障害では、うつ病、躁病の再発を予防する治療があります。つまり、通常の状態を維持していくので、再発防止の治療のことを維持療法と呼びます。 今回は、ラモトリギンという薬の維持療法についての論文を紹介します。この論文は、複数の研究論文を検証する系統的レビューという手法で書かれています。 Lamotrigine in the maintenance treatment of bi