双極性障害の症状と治療について説明します

最終更新: 5月10日


このページについて:双極性障害の症状と治療について、ガイドラインを参考に説明します。


双極性障害躁うつ病とも呼ばれますが、躁状態うつ状態の二つの特徴がある精神疾患です。うつ状態はうつ病(うつ病エピソード)の症状と同じです。気分が落ち込んだり、何もする気が起きなくなったり、悲しくなったりします。躁状態は躁病(躁病エピソード)とも言いますが、気分がハイになったり、活動的になったり、怒りっぽくなったりします。

躁状態とうつ状態が交互に出る場合もあれば、1日のうちでも躁状態とうつ状態が混じり合う混合状態と呼ばれる症状が出ることもあります。うつ状態が主体で、少しだけ躁状態の症状が混じるケースなどもあり、症状の出方は多様です。

主な症状がうつ状態の場合、うつ病との鑑別が難しくなります。双極性障害によってうつ病の症状が出ている場合は、非定型症状といって、体が鉛のように重くなったり、倦怠感が強かったり、一日中眠くなったり、食欲が増えたりすることがあります。ただ、必ずしも非定型症状があるわけではなく、普通のうつ病と双極性障害によるうつ状態を見分けるのは困難と言われています。やはり、決め手は現在または過去の躁状態を確認することです。

双極性障害の症状について詳しく知る

その他、双極性障害に近い症状を呈する病気もたくさんあります。様々な脳の病気(脳腫瘍、多発性硬化症など)や自己免疫疾患(全身性エリテマトーデスなど)、ホルモン(内分泌)の病気(甲状腺疾患など)などが躁状態やうつ状態など双極性障害と似た症状を出すことが知られています。こうした現象は稀ですが、可能性がゼロではありません。これらは頭部MRIや血液検査、髄液検査などの検査で調べることができます。

双極性障害の治療は主に薬物療法になります。精神療法(心理療法)を行う場合も、基本的に薬を一緒に使います。双極性障害に有効な薬は、炭酸リチウムや、非定型抗精神病薬(アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピンなど)、抗てんかん薬(ラモトリギン、バルプロ酸、カルバマゼピンなど。てんかんの治療薬と同じです)などがありますが、その時の状態により使う薬の種類は異なります。また、双極性障害によりうつ状態となっている場合、抗うつ薬を使うとかえって症状が悪くなることがあり注意が必要です。薬物療法で十分な効果が得られない時は、修正型電気けいれん療法という治療も有効です。

双極性障害の治療について詳しく知る

参考文献:

双極性障害. 2017. 日本うつ病学会治療ガイドライン.

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