パニック障害は仕事を休む理由になるか?

最終更新: 5月18日

パニック障害で休職する人は少なくありませんが、症状が見えにくいので、職場の人には理解されにくいかもしれません。


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パニック障害になり、仕事に行けない方も多いと思いますが、それが仕事を休む理由にはならないと誤解している人も多いようです。周囲の理解が得られず、本人としては辛い話です。

パニック障害という病気は、やたらとメジャーになってきましたが、あまり理解されていない病気の一つに思います。そもそもパニック障害とはパニック発作(強い不安や恐怖とともに、急に心臓がバクバクしたり、息が苦しくなったりする発作)が出る病気という意味ですが、症状に名前をつけただけなので、どういう病気か理解しにくいと思います。

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パニック発作は不安障害や恐怖症の結果として出てくることが多いので、大元の不安障害や恐怖症の方を本来の病名にすることがあります。例えば、高所恐怖症の人が高いところに行きパニック発作を起こす場合もあります。この場合、パニック障害とは言わずに、あくまで病名は高所恐怖症で、それによりパニック発作が出ていると考えます。また、電車に乗るとパニック発作が出る人は電車恐怖症(正式には広場恐怖と言います)によりパニック発作が出ていると考えます。

ようは、パニック障害は不安障害や恐怖症の一種なわけです。そして、不安障害、恐怖症の多くは、症状がいつも出ているわけではないということがポイントです。高所恐怖症の人は高いところに行かなければ、問題なく過ごせます。しかし、高い所に行くと強い恐怖を感じますし、その際にパニック発作が出る場合もあります。電車恐怖症(正式な病名ではありません)の人も同じで、電車に乗らなければ落ち着いて過ごせるわけです。ここで問題になるのは、他人が、症状が出ていない落ち着いている時を見てしまうと、「ほんとに病気なの?」「さぼってるんじゃないの?」と思ってしまうことです。まあ、一見して何の問題も無いので、そう思うのも無理はありません。しかし、ひとたび苦手な状況に遭遇すると、心臓の鼓動は早くなり、冷や汗が出て、息が荒くなり、手が痺れるなど様々な症状が出ますし、怖くて怖くて何も考えられなくなったりします。これがパニック発作の症状です。そして、また同じ目にあいたくないと考えて、その状況を避けてしまいます。電車が怖い人は電車に近づけなくなります。

特に、仕事に行く前にパニック発作が出てしまう人は仕事に行けなくなるので、とても困ります。いわば、職場恐怖症のような状態です。こうした恐怖症は重篤になれば理性や根性では改善できませんし、治療には数ヶ月くらいの時間がかかります。その間は仕事を休まざるを得ません。しかし、高所恐怖症の人が高いところにいなければ平気なように、職場恐怖症の人は職場にいなければ症状が出ないので、なんの症状もないのに休んでいると誤解されやすいのです。このため、仕事を休むことに抵抗を感じる人もいるかもしれません。ただ、仕事に行けなくなる病気によって休職するのは仕方のないことなので、そこを責めても意味がありません。むしろ、早期の復帰を目指す方が会社の利益に繋がるので、周囲としては病気を理解して復帰をサポートする方が良いはずです。

休職する場合は、メンタルクリニックや心療内科に行けば診断書が出ますので、それを会社に提出して休むことになります。言葉で言ってもなかなか伝わらない場合もありますので、やはり書類のやり取りが大事ですね。しかし、本当に大事なのは、苦しんでいる本人とコミュニケーションをとり、本音、本心の部分を理解しようと努めることなのかもしれません。

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