社交不安障害の症状について説明します


このページについて:社交不安障害は人前での緊張や対人恐怖が主な症状です。詳しく説明していきます。


社交不安障害は対人恐怖症などとも言いますが、英語でいうと"Social Anxiety Disorder"と書きます。"Social"という単語が入っていることからも分かる通り、ソーシャルな場面、つまり人と関わる場面で強い不安、恐怖が出てきてしまう病気ということです。

人間関係はなかなか難しく、誰かから怒られたり、嫌がらせを受けたりすることもあります。少なくとも、誰でも一度は人間関係で悩んだり、嫌な思いをしたことがあると思います。対人関係で嫌な思い出ができてしまうと、人によっては他人と関わるのが嫌になったり、苦手になったりすると思います。アメリカでは全体の約1割もの人が社交不安障害になるというデータがあります。つまり、誰でもなる可能性がある精神疾患なのです。

社交不安障害の症状は、場面、状況によって出現します。誰かと関わる場面や複数の人と交流する状況が不安、緊張、恐怖という感情をもたらすのです。人によって違いますが、例えば、会議で人と話す場面、知らない人と話す場面、偉い人と話さないといけない時、たくさんの人が見ている前で食事する時、人通りの多い場所に行く時などがあります。

こうした場面、状況で不安、緊張が強くなり、そういった場面、状況に行きたくないなどと考え込んでしまい、行く前から不安感が強まったりします。誰でも不安に思うことがあると思いますが、社交不安障害の不安は非常に強いものです。

強い不安、恐怖、緊張感という感情は、体の変化をもたらします。動悸、冷や汗、息苦しさ、手足の震えや痺れ、吐き気、腹痛、下痢などが代表的な体の症状で、自律神経の過剰な活動による症状なので自律神経症状と呼ぶこともあります。勘違いしてはいけませんが、自律神経症状は自律神経自体が障害されているわけではありません。強い感情が引き金となり、自律神経症状が出現しているだけですから、あくまで感情の問題なのです。

また、社交不安障害の人は思考パターンにも特徴があることが多いです。自分が人前でバカな失敗をしてしまうのではないか、余計なことを言って誰かを怒らせてしまうのではないか、うまく話せなくて恥をかくのではないかなどとマイナスの方向に考えてしまい、そうした考えがさらに不安を増幅させます。

こうした症状から、徐々に人前に出ることを避けるようになります。これを回避症状などとも呼びますが、人を避けてしまうので、友達を作ることは難しくなります。また、プレゼンテーションを避けるようになったり、会議に参加できなかったりすると、職場で困ることもあるはずです。回避症状が酷いと、学校に行けなくなったり、就職できなかったり、引きこもりになったりします。また、不安をなんとか抑えようと、お酒を飲み過ぎてしまう人もいます。このように、社交不安障害は人間の生活を壊し、苦痛をもたらす精神疾患です。

社交不安障害は、人にもよりますが、典型的には10代のはじめくらいから徐々に症状が出てきます。ただ、積極的に治療を受けようと思う人は少ないようです。病院に行く人でも、何年も症状に苦しんでから、ようやく病院に行くことを決意する人が多いのです。やはり、病院で医師に会うのも緊張するのでしょう。

根拠となる文献:

社交不安障害の治療に戻る

#社交不安障害

34回の閲覧

よりどころメンタル