診断と治療

​精神科や心療内科でどのように診断して治療していくのか。その流れを簡単に解説します。

現病歴の確認

精神症状は多彩です。また時間と共に変化します。今現在どんな症状があるのか、過去にどんな症状があったのかを確認します。

嗜好歴(物質使用)の確認

アルコール、タバコ、カフェインなどは精神症状に関係します。また、日本では少ないですが、違法薬物が関係することもあります。

自傷他害のリスク評価

精神科で一番気を付けなければいけないのは、自殺や自分を傷つける行為、また、他人を傷つける行為です。自殺や他害行為のリスクが高い時は、安全のために入院も視野に入れます。

生活歴の確認

精神症状には生活環境や社会的な背景が大きく関わります。今までどんな家庭で育ち、どのような学校に行き、どのような仕事をしているのかといった生活史を確認します。

身体の健康の評価

​ホルモンや炎症性疾患、脳神経の疾患など、いろいろな身体疾患が精神症状を生み出します。また、精神疾患のため生活が不健康になると、生活習慣病になりやすくなります。体と心は繋がっているので、両方とも評価しなければなりません。当院では血液検査を積極的に行い、身体の状態を評価しています。

​数値化

精神症状や知能、認知機能、生活の質などを数値化して定量的に評価することができます。これらはまとめて心理検査とか評価尺度などと呼ばれます。また、後に同じ検査をして数字を比較することで、治療効果の測定もできます。

​生物・心理・社会的な要因

精神症状には、生物学的な要因、心理学的な要因、社会的な要因が関係します。上述の過程で、こうした要因を考察します。

鑑別診断

上記の評価を元に、さまざまな疾患の可能性を考えます。そして、一つずつ除外していきます。また、ICDやDSMなどの国際的な診断基準も使用して最終的に診断します。

治療

精神疾患の治療には様々な方法があります。病院やクリニックでは薬物療法が中心ですが、クスリの種類は非常に多いです。また、心理カウンセリングのような対話型の治療もあれば、グループセラピーもあります。デイケアや福祉施設で行われる社会的なリハビリテーションも一種の治療です。なかには、電気や磁気を使った機械的な治療法も存在します。診断名や関係する要因を元に、さまざまな治療法の中から良いものを選びます。

診断と治療の見直し

残念ながら、初期の治療で上手くいかないこともあります。数ヶ月しても症状の改善が無ければ、治療法を見直したり、診断そのものを見直したりします。見直しには勇気が必要ですが、これをおろそかにすると長い間良くならないので、時には思い切って見直すことが大事になります。

診療ガイドライン

以上、精神疾患に共通する方法論でした。精神疾患ごとの個別具体的な方法は各学会がガイドラインをだしています。下記のページにリストアップしますので、よければご覧ください。​

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